経済ヒットマン

朝日ニュースターデモクラシーNOWという番組で、経済ヒットマン米国の闇を語るというのを見ました。
ジョン・パーキンス(John Perkins)という人のインタビューで、彼はNSAに就職後、経済ヒットマンとしての適性を見抜かれて民間のコンサルタント会社に移籍(NSAもCIAも政府職員は手を汚さないそうです)して、第三世界の元首などを脅したり、買収したりする仕事をしていたようです。買収できない場合には、ジャッカルと呼ばれる別の人たちが動いて、飛行機事故にみせかけたりして暗殺するそうです。戦国時代の日本でも、軍師がそういう役割をしていたことが多いわけだし、忍者だっていたのでしょうから、とりあえず、アメリカの多国籍企業は世界を相手にそういう国取りゲームをやっているのでしょう。映画などでよく描かれる話ではあったのですが、やっていた当人が本を書いたり、TVに出演しているわけで、なんとも生々しい限りでした。彼らの目的は、第三世界の人々に借金をさせて、その金でアメリカ企業がインフラを作り、第三世界の人々を酷使して地下資源の採掘をしたり、廃棄物で第三世界の人々を苦しめたりすることということのようです。コンゴで採掘されるレアメタル(コバルトだったかな?)の例を最もひどい例として指摘していました。
ちょっと前に、坂本竜馬についての番組をネット上でみました。(多分、元はTBSの番組かな?)竜馬にしても伊藤博文にしても幕末に活躍した人たちの多くは長崎でグラバーと会っていたし、むしろグラバーに操られる立場だったみたいな内容です。グラバーがフリーメイソンだったかどうかは上海の資料が焼失していたのでわからないみたいな、フリーメイソンがらみの追求が多かったのですが、それはどうでも良いような気がしました。薩長の後ろには海外の勢力がいて、それによって成し遂げられた武力革命のまま今の日本があるわけで、未だに長州出身者が総理大臣をやっていることから見ても、日本は国民のためではなく、海外の多国籍企業の利益のために動く政府という歴史の延長の上にいるわけですが、ジョン・パーキンスが話していたのと同じような国民に借金と搾取と汚染だけを残すというあからさまな構造は思い当たりません。
もしかしたら、現在のサブプライム問題で日本が買っているアメリカ国債が紙くずになったり、郵政民営化した結果、日本国民の蓄えが、アメリカのGDPの4割を占めるという金融魔術によって消えてなくなったりするのかも知れないのですが、道筋は僕には見えていません。たとえば、小泉竹中などが、経済ヒットマンに買収されていて郵政民営化を行った上に、現在の人々が坂本竜馬を褒め称える様に、後の歴史家は、小泉竹中を賞賛するように長い年月をかけて徐々に歴史が修正されて行くという予定になっているのかも知れません。