GA-S8HD/AGPに電解コンデンサーを半田付け

何ヶ月か前に、そろそろ64bit環境をそろえなければと思って64bit対応版のSempronが出た頃に1台組みました。でも、何かのドライバーが無いとかそんなことで、32bitに戻って、結局、2台目のWindows XP MCE 2005 マシンになっていました。それで、しばらくは(MCEに対応していない)iodataのWチューナーx2で4チャンネル録画用パソコンとして使っていました。しかし、マザーボード付属のアンチウィルスソフトの3ヶ月の使用期限が過ぎたちょうどその頃に、画面が壊れてしまいました。それで、なんとまあ、期限が切れた途端にウィルス感染とは恐ろしい世の中になったものだとか思っていました。

ところで、そのSempronマシンには、GA-S8HD/AGPが組み込まれていました。GA-S8HD/AGPを買ったのはいつのことかはっきりとは覚えていません。多分、2年ほど前かと思うのですが、実はもっと前かも知れません。すでにドライバーソフトの最新版が2年以上経過しています。最近のグラフィックカードならば、HDTV出力なんて当たり前ですが、買った当時は、安い値段でだと、iodataのと、玄人志向のと2種類くらいしかなかった気がします。

録画用パソコンが故障したので、しかたなく、別のパソコンで録画することにしました。そして、故障したSempronマシンは、使わないまましばらく放置していました。OSの再インストールとかはなにしろ気が重い作業です。それが、最近になって、故障の原因が、ウィルス感染ではなく、GA-S8HD/AGP電解コンデンサーのせいだったことがわかりました。

最近は雨降りが続いていますが、そのちょっと前には、暑い日がありました。録画用でずっと電源が入っているAthlonマシンが、室温34度という過酷な環境に置いてあったせいで、HDDのエラーで止まっていました。幸い致命的ではなかった様で、再起動で動き出したのですが、データが壊れる前に、HDDを交換しようと思って、HDDをすぐに注文しました。ただし、ケースの蓋を開けてみて気づいたのですが、問題は室温34度のほうではなくて、HDDを、5インチベイに設置していたことでした。フロントに12cmファンがついているのにも関わらず、その後ろの3.5インチベイには録画用のHDDだけが取り付けてあって、システム用のHDDは、5インチベイに取り付けてありました。

予定とはちょっと違ったのですが、5日分ほどしかできなかった録画容量を増やすことにしました。160GBから300GBのHDDに交換している途中で、壊れて以来録画したまま見ていないSempronマシンの録画データもついでに、300GBのHDDにコピーしておこうと、sempronマシンの250GBのHDDをつないで、アンチウィルスソフトで調べてみたところ、ウィルス感染は見つかりませんでした。つまり、ウィルスソフトの期限と重なったせいで早とちりしていただけだったようです。もしかして、グラフィックボード? と思ってagpカードをはずしてよく見たら、6.3V 1500μFの電解コンデンサーがちょっと膨らんでいたのでした。

以前、shuttleのcube24というベアボーンパソコンを使っていた時にも、よく暴走して、DVD再生の途中でハングしたりしていて、ついには諦めて使わなくなっていたのですが、偶然、ネットでそれが、電解コンデンサーの不良品が大量に出回った時期のマザーボードのせいであるということを知って、
電解コンデンサの大量死テンプレサイト」
http://www.geocities.co.jp/SiliconValley/6445/condenser/
このサイトに従って、コンデンサを9本ほど交換しました。プリントパターンが剥がれてしまったらどうしようとか心配しながら行った交換作業は成功し、その結果、回復しました。Celeron1.1GHzのWindowsXP Proマシンとして、cube24は、現在、実家で使っています。

最近の『日経エレクトロニクス』で読んだのですが、以前の電解コンデンサの問題に懲りて、電機メーカーや自動車メーカーでは、電解コンデンサを使わない回路設計が進んでいるという記事が載っていました。電解コンデンサーの件は、僕は、偶然Web上で知って、ごく一部の電解液の不良で起きた例外的な事件だと思っていたのですが、業界では電解コンデンサーの原理的な問題点という風に捉えて対策が行われているわけですね。でも、GA-S8HD/AGPの製造されたのは、電解コンデンサーの問題の時期から少し後の気がするのですが、不良在庫でも使ったのでしょうか? あるいは、マザーボードより電解コンデンサーの高さ制限が厳しい都合でしょうがなかったのでしょうか? ともかく見た目から、どのメーカー製か特定できないようなマイナーな電解コンデンサーが使ってありました。

電解コンデンサの大量死テンプレサイト」のサイトの推奨パーツショップを4店とも調べたのですが、6.3V 1500μFで、直径10mmΦ高さ12mmという同じ仕様の製品が見つけられませんでした。しょうがないので、本当なら交換すべきなのでしょうが、窮余の策として、以前cube24のマザーボードからはずした6.3V1000μFの電解コンデンサーを2個ずつ裏側に半田付けしました。電解コンデンサーを抜くのはなかなか大変な作業ですし、現在使っているケースではAGPカードの裏側にはスペースがあるのでとりあえずOKということにしました。すでに電解液漏れでこれからも容量がどんどん減っていくことが予想されるコンデンサーをそれぞれ3500μF分ずつつないでも、将来的にいつまで1500μF分の機能を果たすことができるのか? 半年かな?